ここみちノート

プロコーチ・けいこの、散歩中、お風呂の中、夜眠る前、心の向くまま・導かれるまま、ふと思いついたことの雑記帳

安心安全な環境の大切さを思い知る

新型コロナウイルスの猛威の影響が、いよいよ私たちの日常にも及んできているのを感じます。

在宅勤務に切り替える企業も出てきているようですし、

世界各地でも展示会等の大勢が集まるイベントの開催が中止になったりしています。

愛用させて頂いているYahooのオープンコラボレーションスペースYahoo Lodgeも、2月中の土日祝は休館となるとのことです。。。

 

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こんな事態になって、改めて、安心・安全な場の有り難さが身に沁みます。

どこで感染するやもしれないと思うと、不必要に人混みに行くのは控えたくなります。

マスクをすると、思いっきり空気を吸う感じでもないし、表情も自然と固くなるような気がします。

 

好きなときに、好きな格好で、大きく手を振って行きたいところに出かけて、好きなものに触れて、存分に楽しんでくることができていたのも、安全を信じることができているからなのだなぁと改めて感じます。

 

そして、安全を感じられない場では、人は、こんなにも動きが小さくなり、固くなるのか、と。

 

そして、ああ、対人関係もこれと同じなんだなぁ、と思います。

 

対人関係にも安全が必要

ウイルスが蔓延していなくても、私たちの日常の中で、思いの外、恐怖を感じています。

 

これ言ったら、先輩や同僚になんて思われるかなぁ。

この仕事、断ったら飛ばされるかもしれない。

これ、一緒に行かなかったら、次は仲間はずれにされるかもしれないなぁ。

こんなこと、絶対親には言えない。怒られるに決まってる。

こんなこと言ったら、笑われちゃわないかしら。

 

こういうとき、人の動きはだんだんと不自由に、だんだんと小さくなってきます。

伸び伸び、生き生きの正反対。

 

そこには心理的な安全が感じられていないから。

 

部下やチームのメンバーが全く自分の意見を話さない、という時、

家族が何も話してくれない、という時、

相手を責める前に、

その人との間に、またはその人とともに活動する環境に、心理的安全はあるのかどうかは、検証してみる価値があると思います。

 

評価・判断のないところに心理的安全は感じられる

では、対人関係において、どうすれば安全な環境を創ることができるか。

一つの鍵は、評価・判断がない空間であること。

何を言っても自分が傷つけられるわけではないと信じることができていると、人は自由を感じます。

自分がどんな状態でも居場所を失うことはないと信じることができていると、人は安心します。

それは、その人が言うことを全面的に受け入れたり、賛成したりすることとは違います。

ただ単に、「ああ、あなたは今そう思っているのですね」と認めること。

その後に出てきそうな「何もわかってないな」とか「またそんなこと言って」というような評価が出てきそうになったら、口に出す前に、一旦、それを保留(suspend)してみてください。

これだけのことで、きっと、何かが変わると思います。

 

コーチング関係では、もはや肝

コーチングにおいては、クライアントが心理的安全を感じているかどうかは、もうコーチング関係が成立するかどうかを左右する肝と言っていいと思います。

コーチングで特に意識するのは、意図的な協働関係(Designed Alliance、コーアクティブ・コーチング®️)を築くこと。

そのために、コーチは、コーチングという関係性が「安全で勇気づけられる環境(an environment that is safe yet promotes courage in clients)」(コーチング・バイブル p.40、Co-Active Coaching p.17)であることに、特に注意を払います。

 

コーチングの場で、もし、クライアントがなかなか本音を話してくれる感じがしないとき、動きがカタイと感じられる時は、コーチは、今その2人の間の関係性が、クライアントにとって安全な場になっているかどうかを再確認してみる時かな、と最近改めて思います。

 

 

対人関係(コーチングを含む)において救いがあるのは、「あれ、おかしい」「うまく行ってない」と思ったら、そこから自分のアプローチを変えたりして、立て直しを図れるところ。

普段の日常生活においても、コーチングにおいても、いつも完璧な自分ではいられません。

でも、気づくことができれば、何かを意識して変えてみることができます。

いつでも、いつからでも、変えてみたいことを試してみることができます。

 

  

ウイルスに関しては、そういうわけにもいかないでしょうか。。。

発症の情報だけではなく、治癒した方の情報などが聞こえてくると、少し心が休まるような気もするのですが。

 

はやく、のびのびと、行きたいところに行って、大きな口を開けて笑える日々が戻ってきますように・・・。

 

www.cocomichi.club

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